FAQ 1ページ目
Q.どのサイズの自由雲台を選べばよいのですか? |
Q.自由雲台の耐荷重はどのくらいですか? |
Q.自由雲台の三脚への取り付けはどうすればよいのですか? |
Q.三脚から雲台を外すにはどうすればよいのですか? |
Q.三脚の選び方の目安はありますか? |
Q.自由雲台にクイックシューを取り付けるとブレますか? |
Q.自由雲台とは何ですか? |
Q.どのサイズの自由雲台を選べばよいのですか?
A.まず、「Q. 自由雲台の耐荷重はどのくらいですか?」をご覧ください。
自由雲台の選び方がよくわからない時は、お使いになっているカメラ、レンズ、三脚、撮影スタイル(被写体など)をお伝えください。アドバイスさせていただきます。
メールにてご相談ください。
◆自由雲台の選択に迷ったら
・3ステップでお選びください。
1ステップ クイックシューを使うかを決めます。 |
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いつも使う | 使ったり、 使わなかったりする |
使わない |
クイックシュー SG−80 + クイックシュー 直結専用自由雲台 SL-AZD Type−S シリーズ |
クイックシュー SG−80 + 自由雲台 SL−ZSC Type−S シリーズ |
自由雲台 SL−ZSC Type−S シリーズ |
2ステップ 自由雲台のサイズを決めます。 |
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脚の太みφ24mmクラス ↓ ならばSL−40(小サイズ) |
脚の太みφ28mmクラス ↓ ならばSL−50(中サイズ) |
脚の太みφ32mmクラス ↓ ならばSL−60(大サイズ) |
SL−40ZSC Type-S(小サイズ)仮写真 | SL−50ZSC Type-S(中サイズ)仮写真 | SL−60ZSC Type-S(大サイズ) |
又は |
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SL−40AZD(小サイズ)仮写真 | SL−50AZD(中サイズ)仮写真 | SL−60AZD(大サイズ) |
3ステップ 締め付けつまみを決めます。 |
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二つの写真の左が「T形レバー付き」 二つの写真の右が「丸形ノブ付き」です。 |
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この3ステップで、 自由雲台選びが完了します。 ※これは基本的な選び方です。 ●実験結果のお知らせ 2012.07.31. 2012年製の高画素機を使い、 例:脚の太みφ28mmクラスにSL−60(大サイズ)の組み合わせ |
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・デジカメ Watch (外部リンク) 特別編:ニコンD800Eで検証する三脚ブレテスト |
Q. 自由雲台の耐荷重はどのくらいですか?
A. 雲台の耐荷重については、いくつかの考え方があります。
(詳しくは◆自由雲台の耐荷重についてを、ご参照ください)
梅本製作所では、使用する三脚とのバランスで選ぶのをおすすめしています。
というのはカメラは同じ質量でも、そのカメラやレンズによって、その大きさにかなりの隔たりがあります。また撮影環境も違います。
例えば自動車に機材を積み込んでほとんど持ち歩きをしないという撮影スタイルもあれば、登山用具と一緒にすべての機材を担いで何日も歩くような撮影スタイルもあるでしょう。
そこでその時に使用する脚に合わせて雲台を選択するのがベストだと考えます。
三脚のクラスはその脚の一番太いパイプの太さによって表されます。
SL−40シリーズ(小サイズ) | パイプの太み24mmクラスの三脚 |
SL−50シリーズ(中サイズ) | パイプの太み28mmクラスの三脚 |
SL−60シリーズ(大サイズ) | パイプの太み32mmクラスの三脚 |
が推奨クラスです。
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雲台の質量と三脚の質量との比率で両者を組合す事がありますが、
梅本製作所の自由雲台のように「高剛性と軽量化」を両立したものでは、
この組み合わせ方は適しません。
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また、カメラブレを最小限に抑えるために、脚に対してひとクラス上の自由雲台を付ける選択も有効です。
(SL−60シリーズ(大サイズ)を、パイプの太み28mmクラスの三脚に付ける)
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ただし、例えばパイプの太み32mmクラスの三脚にSL−40(小サイズ)のような、
二段飛ばしはおすすめしません。
※あえてカメラの質量のみで規定するのであれば、
SL−40シリーズ(小サイズ) | カメラの質量3キログラムまで |
SL−50シリーズ(中サイズ) | カメラの質量4キログラムまで |
SL−60シリーズ(大サイズ) | カメラの質量5キログラムまで |
が快適に撮影できる範囲です。
注:上記の三脚のクラス分けは、旧型のGITZOの三脚を基準として想定しています。
理由は、脚部の太みと剛性との比率が一定しているからです。
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・雲台取り付け部の「受け皿」について
三脚の「受け皿」の直径には、特段の意味・役割はありません。
(その下のセンターポールの直径には、剛性に係る大きな意味があります)
ですから、その「受け皿」の直径と雲台の基部の直径を合わせる必要はありません。
例えば、ある三脚の「受け皿」の直径が100mmであったとすると、
三脚のクラスに係らず雲台の基部が100mm無ければなりません。
これは不合理です。
可能であれば、「受け皿」は外してしまい、
センターポールに直接自由雲台を取り付ける方法もあります。
軽量化,コンパクト化にも貢献します。
※「受け皿」の下に、幅が数mmのリング状の部品が入っていることがあります。
これは取り外さないでください。
センターポールとその止めネジ(蝶ネジ)の間に、指を挟まないためのスペーサーです。
◆自由雲台の耐荷重について
梅本製作所製自由雲台の、いわゆる「耐荷重」が、販社様によって異なっている理由をお話します。
三脚や雲台の、「耐荷重」、「最大耐荷重」、「最大積載荷重」 などで表現されるものには、各社間で統一された 「測定基準」 や 「規格」 がありません。
より具体的には、
「荷重」は意味がないから表現しないという規格があり、
また「耐過重」は表現する意味はある、としながら、
その用語の意味つまり「耐荷重の定義」をしていません。
当然に測定方法の規格もありません。
このように、「耐過重」の表現自体があいまいさを有するため、その販社様ごとの考え方や、その販社様の他の製品との整合性などで、まちまちの数字になってしまっているのです。
たとえば、梅本製作所の大サイズの自由雲台である、
・ FP‐120ZSN の 「最大積載荷重」 は 10kg ですが、
・ SL−60ZSC の 「最大積載質量」 は 6kg です。
この2機種の自由雲台は、雲台そのものは基本的に同一ですし、
カメラ台の設計変更によって、SL−ZSCシリーズのほうが強度は高いのです。
では、なぜ「強度の高いSL−ZSCのほうが、数字が低いのか?」
自由雲台は、「カメラネジ」が 1/4(小ネジ)1本を持ちます。
このカメラネジの大きさや寸法は、JIS規格で決まっています。
梅本製作所の自由雲台そのものは、非常に高い強度を有しているのですが、
もし、このカメラネジが破損したら、カメラが落下・損傷してしまいます。
いわば、カメラネジが 「弱点」 になってしまっているのです。
この1本の 「1/4カメラネジ(小ネジ)」 に10kgの荷をかけることが、
設計者の私には 「お勧めできない」 と考えられるからです。
また、例えば 「最大積載荷重」 7kgである、中サイズの FP−100ZSNに、
実際に7kgの機材 (600mmF4クラスの機材です) を載せて、
快適な撮影ができるのかという問題があります。
直感的におわかりいただけるように、これには 「ちょっと無理」 があります。
つまり、「耐荷重」 を大きく表記すると、機械として無理があるだけでなく、その三脚や雲台に載せられる 「機材の目安」 もつかなくなってしまいます。
そこで ・自由雲台SL−ZSC,SL-AZD,AZの各シリーズでは、
・「最大積載質量」 を 6kg に制限し、万が一の事故を未然に防ぐと同時に、
・「快適に撮影できる範囲」 として、
SL−60シリーズ(大サイズ) 5kg
SL−50シリーズ(中サイズ) 4kg
SL−40シリーズ(小サイズ) 3kg として、
自由雲台に載せる 「機材の目安」 をつけやすいようにしました。
以上が 『 「耐加重」が販社によって異なっている理由 』 です。
自由雲台選び のご参考になれば幸いです。
◆梅本製作所自由雲台の型番と商品名の関係について
おおむね2009年までのいきさつです。
梅本製作所の自由雲台には、設計の「型番」と「商品名」があります。
OEM関係などで、型番と商品名がわかりにくくなってきましたので、
その整理・分類をしてみましょう。
SL-50ZSCを例にして説明します。
● はじめに、
「SL-50A」型という丸いカメラ台自由雲台を設計しました。
1番目の「S」の符号は、
戦前に祖父がつくったカメラの名前が「SUPER ○○」であったので、その頭文字をいただきました。
2番目の「L」の符号は、
設計案の12番目の設計を採用したので、アルファベットの12番目のLとしました。
数字の「-50」は本体部分のおおまかな直径(mm)を現していています。
「-50」は中サイズです。
「-40」は直径約40mm(実際には約42mm)で小サイズを表し、
「-60」は直径約60mmで大サイズを表します。
最後の「A」の符号は、その量産設計型を表します。
このモデルが、
ケンコー様から発売されると「FP-100」という「商品名」になりました。(製造中止)
また、旧近江屋写真用品(HANSA・ハンザ)様から発売されたときには「PRO-55」という「商品名」になりました。(製造中止)
● そして、この自由雲台の本体内部機構を徹底的に見直して、耐久性と軽量化を追及し設計変更したものが
「SL-50AZ型」です。
「Z」は「究極の」という意味を込めた符号です。
カメラ台は丸いままです。
この自由雲台は、「SL-50AZ型(SL-AZシリーズ)」の名称で、
現在梅本製作所ネットショップのみで販売中(受注生産)です。
■ 剛性体の発明をし、
「SL-50AZ型」自由雲台のカメラ台を、四角いカメラ台に設計変更しました。
本来の符号の付けかたですと「SL-50AZS」型となるのですが、長いので
「SL-50ZS型」自由雲台と呼んでいます。
「S」の符号は、「四角い・Square」のSです。
(自由雲台の本体部分は、「SL-50AZ型」と同じものです)
これがケンコー様から発売されると「FP-100ZSN」という「商品名」になりました。(製造中止)
また、旧近江屋写真用品(HANSA・ハンザ)様から発売されたときには「PRO-55ZS」という「商品名」になりました。(製造中止)
また、
フジヤカメラ様で特注いただいて「SL-50ZS」型の名称のまま発売されていました。(製造中止)
ケンコー様との違いは、色(黒)と、締め付けつまみが大型の丸形ノブである点です。
■ 更に、四角いカメラ台の剛性を高めるため、カメラ台の下部を円柱の材料からの一体削り出しに設計変更しました。
これが
「SL-50ZSC型」です。
「C」の符号は「円・Circle」の意味(円柱から削りだすから)です。
この自由雲台は「SL-50ZSC型(SL-ZSCシリーズ)」の名称で、
梅本製作所ネットショップで販売中です。
この自由雲台が学習研究社様から発売されると「COG-50ZS」という商品名になります。
(基本的にはSL-50ZSC=COG-50ZSなのですが、丸形ノブの直径がSL-50ZSCのほうが5mm大きいです。-50のT形レバーは同一です。また、SL-40ZSCはCOG-40ZSと、SL-60ZSCはCOG-60ZSと、それぞれ同一です)
● 更に、SL-ZSCシリーズの自由雲台本体部を生かし、
新たにクイックシュー直結専用自由雲台を開発いたしました。
これが
「SL-50AZD型」です。
型式名の最後の「D」は、直結のダイレクト(direct)を表す符合です。
「型番」と「商品名」が入り乱れていてややこしいのですが、お分かりいただけましたでしょうか。
Q.自由雲台の三脚への取り付けはどうすればよいのですか?
A. 以下に、手順をおって説明します。
まず自由雲台の締め付けつまみを、しっかりと締めておきます。 |
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三脚は、脚を伸ばさない状態で、通常の角度に開脚させて、あらかじめ、床に立てておきましょう。 |
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三脚の雲台取り付けネジが、1/4(小ネジ)であるときは、 そして、アダプタの三脚取り付けネジ穴 1/4(小ネジ)を使って、自由雲台を三脚に取り付けます。 |
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三脚の雲台取り付けネジが、3/8(大ネジ)であるときは、 三脚取り付けネジ穴 3/8(大ネジ)を使って、自由雲台を三脚に取り付けます。 |
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三脚の雲台取り付けネジが、写真のように、1/4(小ネジ)と3/8(大ネジ)の両方使えるようになっているものがあります。 (1/4(小ネジ)を使うと、 |
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自由雲台のネジ穴と、三脚のネジを合わせて、 そして最後の締め付けの時には、写真に示すように、 |
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・ご注意 自由雲台と三脚の取り付け(締め付け)はしっかりと行なってください。 自由雲台と三脚の取り付け(締め付け)が不十分ですと、 特に一脚は三脚のように開脚して安定させられないので固定が不十分になりがちです。 |
・カメラの取り付け方
自由雲台にカメラを取り付けるときに、 そのときは写真のように、 |
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自由雲台を三脚から外すときは、上記の手順を逆にしてください。
このとき雲台に手がかかりやすくするため、
真上の写真のように「カメラ台」を90度倒して、
はずす作業(自由雲台を反時計方向に回す)をしてみてください。
意外なほど楽に外すことができます。
上記のように、三脚の雲台取り付けネジには、
1/4(小ネジ)と3/8(大ネジ)の両方が使えるようになっているものがあります。
それに、3/8(大ネジ)-1/4(小ネジ)アダプタ(アダプター)を付けると、
アダプタがネジにくっついてしまい、外せなくなることがあります。
また、三脚の雲台取り付けネジの根本に、3/8(大ネジ)-1/4(小ネジ)アダプタがくっついてしまい外せなくなることがあります。
そのときの、 3/8(大ネジ)-1/4(小ネジ)アダプタ(アダプター)外し方 の一例を説明します。
・警告!
・作業の条件
以下で述べる作業は、どうしてもユーザー様ご自身で作業なさりたい場合のみ、
「自身の判断と責任において」実行してください。
結果がどうであろうと、弊社では一切の責任を負いません。
この作業を行われた場合、
上記の・作業の条件を許諾したものと みなします。
1) 3/8(大ネジ)-1/4(小ネジ)アダプタが三脚のネジに「くっついてしまった」状態です。 こうなってしまうと手でゆるめようとしても、かたくてゆるみません。 |
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2) これをゆるめるのに、「ラジオペンチ」という工具を 2つ 使います。 工具の軸付近にある「丸い穴」がポイントです。 |
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3) 写真左のものは穴が大きすぎてネジをくわえることができません。 写真右のラジオペンチは、 |
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4) 一つの工具の丸い穴に三脚のネジを、 このとき、絶対に工具を強く握ってはいけません。 工具をしずかに反時計方向に回します。 |
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5) ネジがゆるみ始めたら工具はいりません。 手で 3/8(大ネジ)-1/4(小ネジ)アダプタをゆるめていきます。 ・写真の左手には工具を持っていますがこちらも素手で、かまいません。 |
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6) 3/8(大ネジ)-1/4(小ネジ)アダプタが三脚のネジから、外れました。 ●このようなことが起こらないようにするには このタイプの三脚ネジを持つものは、 |
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参考) 適切なラジオペンチがない場合には、 そこで、適当な厚みのある「皮」を工具とネジ山の間にはさんでゆるめることによってある程度キズを防止できる場合があります。(完全にキズを防止できるとは限りません) どの方法で作業を行った場合でも、 |
Q.三脚から雲台を外すにはどうすればよいのですか?
A. 多くの三脚は、脚部と雲台がネジでとまっていて、取り外しや交換が自由にできるようになっています。
以下にその手順を説明します。
・注意!
事前に必ず
「通常のやり方で(雲台を左に回せば)外れる三脚であること」を、
三脚の取扱説明書で確認 ないし
三脚メーカーに直接確認 してください。
以下に述べる作業は、
「通常のやりかたで(雲台を左に回せば)外れる」三脚であることを、その前提にしています。
なお作業は「自己の判断と責任において」実行してください。
弊社では一切の責任を負いません。
自信のない方は、三脚メーカーに直接お問い合わせください。
ご注意:
一部の三脚では
・脚部と雲台が一体となっていて、取り外しができないもの
・三脚の雲台取り付け部(皿状の部品)の裏側に止めネジがあって、
その止めネジをゆるめないと雲台がはずれないようになっているもの
があります。
必ず三脚の取扱説明書をご覧いただくか、三脚メーカーに直接お問い合わせください。
雲台の外し方の手順
1) 三脚は、脚を伸ばさない状態で通常の角度に開脚させて、 なおセンターポールも回転しないように、 |
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2) 雲台の各部のパンハンドルやつまみ類はすべてしっかり締めて、各部が動かないように固定します。 このときパンハンドルを水平にしておくと後の作業がし易くなります。 |
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3) 片方の手で三脚を下に押し付けるようにしっかりと押さえます。 さきほど水平に固定したパンハンドルを上から見て反時計回りになるようにもう片方の手の指先で水平に軽くたたきます。 力加減は、軽く手拍子をとるときのように「チョンチョン」という感じです。 あまり強くパンハンドルをたたいてしまうと、 |
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4) いったん雲台が緩み始まると、あとは力はいりません。 もし、パンハンドルを軽くたたいても雲台が緩んでこないときは、 |
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・警告! 以下の5)で述べる作業は最終手段です。 ・作業の条件 結果がどうであろうと弊社では一切の責任を負いません。 5)の作業を行われた場合、 |
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5) ・上記 作業の条件を許諾した場合のみ実行のこと。 もしパンハンドルを軽くたたいても雲台が緩んでこないときは、 特に長い期間(おおむね1年以上)その雲台をはずさなかったときに、この固着現象がおこります。 (ご注意 このときに絶対に無理な力を加えてはいけません。 固着しているのは三脚の雲台取り付け面と雲台の底面の間ですから、その部分の固着状態を取り除いてあげればよいわけです。 そこで両者が接触する面のところに、 ・注意! あとは、また1)の作業から繰り返して行ないます。 |
浸透潤滑剤を使うときは、床に新聞紙などを敷きます。 三脚の脚をそろえて横に倒します。センターポールは少し伸ばしておきます。 浸透潤滑剤が余計なところに付かないように、雲台や三脚をボロ布などで覆っておきます。 スプレーするときは必ず付属の細いチューブを使います。付ける量はほんの少しです。 |
●ベルトレンチ(ミニ コブラレンチ)を使った、雲台の外し方
三脚・一脚から雲台を外すのに便利な工具を紹介します。
一般に「ベルトレンチ」と呼ばれている工具です。
瓶詰めのフタなどの、丸い物/異形なものを外すために使う物です。
ホームセンター等で、1000円くらいで入手できると思います。
雲台にキズをつけにくくするために、ベルト部分にゴムを使っている物をおすすめします。
ここでは商品名「ミニ コブラレンチ」を使った例をご紹介します。
※上記の4)工程ではずれなかった雲台でも、この工具を使うとはずせることがあります。
少なくとも5)工程の前に、この工具を試してみるべきだと思います。
「ミニ コブラレンチ」です。 ハンドルにベルトが付いています。 |
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三脚から雲台を外すときは、 雲台の基台部(一番下の部分)にレンチのベルトを巻きつけます。 三脚を押さえながらレンチのハンドルを回します。 |
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一脚から雲台を外すときは、このレンチを2本使います。 一本のレンチは雲台の基台部(一番下の部分)にベルトを巻きつけます。 一脚につけたレンチで脚部を固定しつつ、 |
ヒント
▲三脚に付いた自由雲台を外す場合にも
上記の一脚の場合と同様に、ベルトレンチを2本使うとよりうまく外れます。
▲ベルトレンチをお使いになる前に
・ベルトレンチのゴムベルトの表面を、
アルコール類をぼろ布に塗布したもので数回拭いて、ゴムベルトの油分やゴミをとってください。
手油などの油分が残っていると、ゴムベルトがスリップしてしまいます。
▲同様に
・雲台基部の外周(ベルトがかかる部分)と、
・三脚/一脚の、雲台が着くお皿の部分の外周(ベルトがかかる部分)も、
ゴムベルトと同様にアルコール類で拭くとよいでしょう。
※もし、この部分に浸透潤滑剤を使用したのであれば、
念入りに拭いてください。
油分が残っていると、ベルトがスリップしてしまい、
うまくはずれません。
▲もし、
アルコール類が無ければ、
石鹸水を付けて固く絞ったぼろ布で数回こそげるように拭き、
更に、水だけを付けて固く絞ったぼろ布で数回強めにすすぎ拭きをします。
石鹸分が残っていると余計に辷ります。
水分は十分に乾燥させてから、雲台を外す作業をしましょう。
▲三脚から雲台を外す場合には、二人で作業し、以下の方法で行うとより簡単です。
・ベルトレンチは2本用意します。
・上記の一脚の場合と同様に
雲台の基部にベルトレンチを1本かけ
三脚の雲台が着くお皿部分にもベルトレンチをかけます。
・雲台をカメラ台部分が横倒しになる位置にして、締め付けつまみをいっぱいに締めます。
・一人はベルトレンチ2本を操作、
もう一人は雲台部分(カメラ台ごと雲台を握る感じ)を操作します。
・「せーの」と声を掛け
一人がベルトレンチを「くいっ」という感じで緩める
と同時に
もう一人が雲台を「くいっ」と緩める
すると、ベルトレンチ+雲台からも緩み方向の力が加わるから
雲台がうまく緩むとおもいます。
ご注意
・この工具を使って「雲台を取り付ける」のはおすすめしません。
工具を使うと、あまりにも強力に取り付けられてしまうので、
今度は「工具をつかっても雲台が外れない」可能性が出てくるからです。
・各社の雲台によっては、ベルトがうまく巻きつけられないものもあります。
(特に雲台の基台部(一番下の部分)が小さいもの)
この場合はご紹介した「ベルトレンチ(ミニ コブラレンチ)」 は使えません。
ご了承ください。
Q. 三脚の選び方の目安はありますか?
●以下のリンクでも三脚選びと使い方について解説しています。
・デジカメ Watch (外部リンク)
特別編:雲台メーカーに聞く「ブレない」三脚の選び方と使いこなし
A. ここでは、「すべての撮影に、三脚を使う」ような
「最初の一台」の
三脚の選び方の目安をのべます。(初めての「本気の一台」とも、いえますね)
なお、三脚の選び方がよくわからない時は、お使いになっているカメラ、レンズ、撮影スタイル(被写体など)をお伝えください。アドバイスさせていただきます。
ご不明な点はメールにてお問合わせください。
・三脚の高さ(伸長)について
まず、撮影者が立った姿勢で、
カメラのファインダーが「目の高さ」より低いと不便を感じますし、
腰をかがめて撮影するので、疲れてしまいます。
それには、「センターポールを伸ばさない状態での 伸長」
(以下、これを「素の伸長」と呼ぶことにします)が低いものは使いづらいように思います。
センターポールを微調整でもないのにいちいち伸ばすのは
面倒ですし、安定性も違ってきます。
また、見た目の安心感も重要な要素です。
せっかくの三脚なのですから、安心して使いたいものです。
ですから「撮影者の身長に合わせて」三脚を選択しましょう。
さて、カメラのファインダーの地面からの高さは、
三脚の「素の伸長」+雲台の高さ+カメラのファインダーの高さ です。
雲台の高さは、どの雲台でも、だいたい約10cmです。
カメラのファインダーの高さもカメラボディ底面から約10cmですから、
ここの高さの合計は都合約20cmです。(カメラや雲台によって多少異なります)
ご注意
三脚のカタログに、「素の伸長」が記載されていないものがあります。
例えば、「センターポールを伸ばした全高」と「センターポールの長さ」のみの記載といったようにです。
そのときは、ちょっと計算をしましょう。
「センターポールを伸ばした全高」−「センターポールの長さ」
=「素の伸長」となります。
また三脚に雲台が付属されていることもあります。
このときはカタログの「高さ」の数字に、「雲台の高さ」が含まれています。
ですから「素の伸長」を求めるには「雲台の高さ」を引いて計算します。
「雲台の高さ」がカタログに記載されていれば、その数字を引きます。
記載が無いときの目安は、「どの雲台でも 高さ10〜15cmくらい」です。
実際の例 (身長170cmの場合)
身長が170cmの方ですと、目の高さは、おおむね 身長−10cm位の160cm程度です。 撮影時には、カメラ上部の表示を見たりもしますから、
ファインダーは、ちょっとかかんで見る位がちょうどよいでしょう。
例えば10cmかがむとすると、このときの目の高さは150cmです。
つまり、
三脚の「素の伸長」+雲台の高さ+カメラのファインダーの高さが150cmになれば
ちょうどよいのです。
すると三脚の「素の伸長」は、
150cm−雲台の高さ10cm−カメラのファインダーの高さ10cm=約130cmとなります。
この例の場合、三脚の「素の伸長 130cmくらい」がちょうど良い高さの三脚になります。
三脚が身長に対して高い場合
ユーザーの方の身長や、三脚のクラスによっては、
三脚の「素の高さ」が身長に対して「高くなる」場合があります。
この場合三脚を「素の高さ」にするとファインダーが常に「目の高さ」よりも高くなってしまいます。
そのときは「最下段の脚を、握りこぶしひとつ縮める」といったような、
脚の伸ばし方のルールをご自身で決めておかれると撮影が楽になります。
また、三脚によっては脚に「スケール(目盛)」が付いているものもあります。
このような三脚を選ばれるのも良い選択かもしれません。
(ご注意:ビニールテープなどで、脚に目盛を付けては絶対にいけません。
脚の内部にテープがかみ込んでしまい、故障の原因になります)
・三脚の縮長(たたんだ時の長さ)、段数について
ほとんどの三脚は、3段ないし4段です。
もし同じ「素の伸長」であれば、3段よりも4段のほうが縮長が短くてすみます。
すると携帯性が大きく向上します。
特に電車で移動される場合はこれが大きな要素になります。
ただし撮影現場ではその都度4段分の操作を行はねばなりません。
また最下段のパイプ径は3段より細くなるので剛性も若干低くなります。
そこで、電車移動など「移動の多い撮影では 4段」
車移動など「ほとんど持ち歩き移動しない撮影では 3段」
が、一応の目安になります。
・脚のクラス(太み)について
フィールドで使用では、三脚は以下の3クラスがよく用いられます。
(三脚のクラスは、その脚の一番太いパイプの太さによって表されます)
パイプの太み24mmクラスの三脚
パイプの太み28mmクラスの三脚
パイプの太み32mmクラスの三脚
三脚は脚が太くなると耐荷重や剛性も向上します。
しかし、その分重くかさばるようになります。
ここでは、「最初の一台」として
「パイプの太み28mmクラスの三脚」をおすすめします。
このクラスの三脚は、よほどのカメラ,レンズを載せない限りいわば「オールマイティ」に使えます。
あとで「もう一台」を追加することがあっても無駄にならない「一台」です。
・三脚の素材(アルミ・カーボン等)について
一昔前まで、三脚の素材はアルミ合金のみでした。
そのときは選択の余地が無かったのです。
現在ではアルミ合金のほかに「カーボンファイバー」等の繊維強化樹脂のものがあります。
三脚などの撮影機材は「軽量・高剛性なほうがよい」というのが、梅本製作所の認識です。
たしかに重い三脚は、一般にブレに強いし剛性も高いです。
しかしその重い三脚を撮影現場まで運搬しなければなりません。
重い三脚は購入した当座はいいのですが、
しばらくすると「重いから持って行きたくない」になってしまうことがあります。
撮影現場にない機材は「初めから無い」のといっしょです。
せっかく「カーボン」等の軽量・高剛性の三脚があるのですから、
思い切って初めから「カーボン」をおすすめしたいと思います。
ただし「カーボン」等の繊維強化樹脂はその組成や製法により強度や剛性に大きな差があります。
(アルミパイプは、アルミ合金の種類が変わってもその剛性に大きな差がありません)
ですから評判の良いメーカーの製品をおすすめします。
なお軽量化による風等の影響はストーンバックやフックを用いて最小限に抑えます。
ちょっと工夫をして、せっかくの軽量化の恩恵を、楽しみましょう。
・三脚のローポジション(開脚)について
アルミ,カーボンを問わず、いわゆる「ローポジション」対応の開脚度が選択できるもの
をおすすめします。できれば各脚の間に「ステー」のないものが使い勝手がよいようです。
・三脚のセンターポールのギヤについて
フィールドで撮影する場合、センターポールのギヤはあまり必要ありません。
(スタジオなどでは、撮影機材も大型なので、また別です)
ギヤなしのいわゆる「ラピッド」タイプは、
製品によってはセンターポールを「水平回転」させることもできますし、
なにかと応用がききます。
さらに、一般にギヤタイプより軽量であることが多いです。
そこで、センターポールは「ラピッド」タイプをおすすめします。
・三脚の選び方のまとめ 「最初の一台」
以上をまとめると、「最初の一台」は以下のようになります。
・高さ
撮影者が立った姿勢で、カメラのファインダーが「目の高さ」になるもの
・段数
移動が多い撮影では 4段
移動が少ない撮影では 3段
・クラス
まずは パイプの太み28mmクラスの三脚
・素材
カーボン 等の繊維強化樹脂製で、評判のよいもの
・ローポジション
対応のもの
・センターポール
ラピッド式のもの
がおすすめの三脚となります。
2台目以降は、
この「初めての一台」がカバーできない部分をおぎなうような「次の一台」にしていけばよいと思います。
撮影を重ねてくると、だんだん1セットの三脚では物足りなくなるかもしれません。
また、より携帯性のよいものが必要なこともあるでしょう。
そこでおすすめの三脚ラインナップ方法をご紹介します。
用途によって、
三脚+雲台の総質量(目方)を決めてしまうやり方です。
・旅行などで、荷物を極力減らしたいとき
総質量 1.5kg 位まで
・一般的な撮影全般には
総質量 2.0kg 位まで
・特に「気合の入った」撮影には
総質量 2.5〜3.0kg
一見乱暴なようですが、案外と実用的な目安です。
たとえば、旅行に2.0kgを超える三脚セットを持っていくと、かなりコタエます。
だからといって三脚を持参しないと、必ず後悔するものです。
また、2.5kgを超える三脚セットは、「気合が入って」いないと、やはりキツイと思います。
私自身はいろいろ試してみて、結局この3セットに落ち着きました。
三脚選びの参考にしてみてください。
三脚の脚は、なぜ三本なのでしょうか。
中学の数学の幾何(図形)の授業のときにこの問題がでました。
数学的な回答は、「3次元空間の同じ直線上にない任意の3点を選ぶと、
その各点を含む平面はただひとつしかない」からです。
いいかえると、3点を含む 「平面が必ず一つある」 から です。
実例で考えてみましょう。
三脚は 『カメラやレンズを 「自立」 して支える』 のが目的です。
「一脚」は「自立」することができません。
2脚でも、当然倒れてしまいます。
「三脚」あると 「自立」 することができます。
ではなぜ 「四脚」 が、ないのでしょう。 (ここでは、接写台などの特殊例は除きます)
脚を4本もつものに机やテーブルがあります。
例えば机を設置するときに、1本の脚が床にうまく合わず、ガタガタすることがあります。
4本の脚には先端(石突)が4点あります。
その4点がある平面に「ぴったり」と納まっていないと「1点(1つの石突)」が浮いてしまうのです。
三脚では 『1本の脚だけ 浮いてしまう』 ことは絶対にありません。
どんな床面,地面でも、必ず3本の脚の先端の石突3点が接地します。
また「3本」の脚の長さが違っても必ず石突3点が接地します。
それは前述した、3点を含む 「平面が必ず一つある」 から です。
ですから 『3本の脚』 には、『3本でなければならない』 積極的な意味があるのです。
「3本」には工業的な意味もあります。
「3本」でせっかく自立するのに、「4本」脚があると、脚のコストが1本分余計にかかります。
また質量もその分増大してしまいます。
したがって 「お金と目方がかかるから」3本にしている、というものです。
数学の幾何(図形)の授業でこの問題がでたときに、この回答をしました。
クラス中の生徒が笑いました。
数学の答としては「バッテン」なのですが、工業的には今でも「正解の一つ」だと思っています
Q.自由雲台にクイックシューを取り付けるとブレますか?
まず、カメラブレについて、次のことを押さえておきたいと思います。
1)カメラブレの許容範囲は撮影者自身が決定するものであること
(ご自身で納得されれば、それが許容範囲ということです)
2)カメラと三脚(雲台)の間に何かを介在させると、
基本的にカメラブレは増大すること
※まれに特定のカメラやレンズ,三脚等の組み合わせと条件下で、
何かが介在することによってカメラブレが減少することもあります。
しかしあくまでもその条件下だけのことで、
条件が変わると(例えばシャッター速度などが変わる)カメラブレは増大します。
さて、クイックシュー本体の底面や、カメラに付くプレートの上面に、
ゴムやコルクなどのクッションが貼ってあるものがあります。
たった1枚のゴムやコルクなどのクッションによってカメラブレが発生することは、
梅本製作所の実験で判明しています。
すると、そのクッションに起因するブレが発生してしまいます。
(Q. カメラ台の4つの黒丸(剛性体)は本当に効くのですか?の項をご参照ください)
また梅本製作所が発明した剛性体(4つの黒丸)の効果は、
クイックシュー本体の底面に貼られているクッションによってまったく発揮されなくなってしまいます。
剛性体はカメラの底面などの硬いものに直接当たらないと効果がありません。
上記2)にも記したように、
雲台とカメラの間に何かが入ると基本的にカメラブレは増大します。
以上のことから、クイックシューをお使いになるとカメラブレが増大する可能性が考えられます。
(少なくとも、クイックシューを使うことによってカメラブレが減少することはありません)
ただし、ようは「程度の問題」です。
上記1)にあるように、最終的には「撮影者の判断」によります。
もし今お手持ちのクイックシューがあれば、テスト撮影をお勧めします。
同一条件で(カメラ、レンズ、シャッター、三脚など)、クイックシューの有り 無し でテスト撮影を行ないます。
(そのとき、シャッターが1/60より早いと、カメラブレはあまり発生しません。シャッターは1/30ないし1/15くらいがよいと思います)
その結果、クイックシューをお使いになっても問題がないと判断されれば、クイックシューの利便性をとってそのクイックシューをお使いになられるとよいと思います。
またテストの結果、クイックシューを使ったほうが明らかにブレるようであれば、そのクイックシューはお使いにならないほうが良いのかもしれません。
いずれにしろ、撮影者ご自身のご判断で、ご決定ください。
追記:
梅本製作所が開発したクイックシューSG−80では、
上記のクッションに起因するカメラブレや、
カメラアングル決定後にカメラから手を離すと「カメラがおじぎする」現象などを、
徹底的な高剛性設計によって抑制しました。
詳細はクイックシュー SG−80のページをご覧ください。
Q.自由雲台とは何ですか?
A. 雲台とは三脚の頭部に付き、カメラアングルを調整するための装置のことです。
三脚は、
三本の「脚」とその脚の付け根をまとめる「本体」とからなる『脚部(狭義の三脚)』と、
『脚部』の上に取り付けられてカメラの向きを変えるための『雲台(うんだい)』とで成り立っています。
通常『雲台』と『脚部』は、雲台取り付けネジによって取り付けられていて交換ができるようになっています。 (一部、『雲台』と『脚部』が一体化されていて、交換できないものもあります)
『雲台』には、大きく分けて2種類あります。
『3ウェイ雲台』 3つの回転の軸を持っていて、それぞれの回転の調節を「パンハンドル」と呼ばれる長い柄の付いたハンドルで行なう雲台です。 このそれぞれの回転の軸は、お互いに90度で直交しあっています。このひとつひとつの回転軸のことを「自由度(回転自由度)」と呼びます。『3ウェイ雲台』は3自由度を有し、それぞれの自由度は独立して調節されます。 |
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『自由雲台』 『自由雲台』は別名『ボールヘッド』とも言うように、 「3ウェイ雲台」では、回転させたい自由度ひとつごとにひとつの調節手段をもっていました。これに対し、『自由雲台』では、 |
ですから自由雲台は以下のような使い方の特徴があります。
『自由雲台』は目的の構図にすばやくセッティングすることができます。
『自由雲台』は『3ウェイ雲台』とくらべて、一般に軽量でコンパクトです。
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